書肆季節社の本4

 書肆季節社の本をとりあげているうちに、脱線してしまい「ミセス」の話題に
なってしまいました。昨日に書きはじめたときには、このような展開になるとは
思ってもいませんでしたが、これが「ねころんで」風であります。今井田勲さんと
いう方は、政田さんとの付き合いがあって、それが縁となって文化出版局の雑誌に
塚本邦雄さんが寄稿するようになり、この版元から著作がでるようになったようです。
そのバーターのように、今井田勲さんは、自らの著作は「書肆季節社」とか、
政田さんが関わっていた「湯川書房」からだすようになったもののようです。
 今井田さんの文章のほうが売るのはたいへんであったように思います。
限定本のような部数のものであるのですが、日本の古本屋で検索をかけますと、
書肆季節社からでた今井田勲さんの本は、けっこう販売されていますが、、その
価格には、ずいぶんと差があります。小生は、このブログの話題となるような
ものを確保するように試みるのですが、もちろん値段のやすいものが中心であり
ます。
 今井田さんは、すぐれた編集者でありましたが、自らも本好きでありました。
書肆季節社からのものではありませんが、今井田さんには次のような著作もあります。
(「銀花」25号にあった紹介文です。)
「『私の稀こう本 豆本とその周辺』 自分の思ったままの本を作りたい、読者にも
印刷所や製本所にも、また金にも時間にも縛られずに本を造りたい、というのが豆本
版元の願いであるが、著者が豆本に興味を持ちはじめたのも、そんなことからだった。
日本の豆本、西洋の豆本豆本蒐集家の実態などがつづられ、自身も豆本蒐集家で
あるため、豆本の箱にまで筆をのばす。著者は現在文化出版局長。編集者として
歩んだ道、ついに豆本刊行の暁をむかえた喜びなどもつづられている。 二千円
丸の内出版刊。」