ストリートワイズ2

 講談社文庫にはいった坪内祐三さんの「ストリートワイズ」を手にして、まず
文庫版のあとがきをみていたのですが、昨日に記した「ノーサイド」の特集に
ついては、「ストリートワイズ」元版のあとがきでとりあげられていましたです。
 本文は、読んでいなくてもあとがきは読んでいるはずでありますから、昨日に
これに言及すべきでありました。
「 人事異動で『クレア』から『ノーサイド』に移ることになった細井さんは
『月刊Asahi』の『異能・偉才100人をはじめとする特集の秘かな愛読者だった。
  そうして生まれたのが「ノーサイド』94年8月号特集『明治大正昭和異色の
『父と子』100組」である
  この特集の編集過程で私は、細井さんの編集者としての力量に舌を巻いた。
私は今でも、細いさんと二人で創ったこの特集は完璧な内容であったと自負して
いる。」
 
 「ノーサイド」の特集は取り上げられている親子の顔ぶれと、それにコメントを
つけている書き手の妙でありましょうか。ちなみに書き手としては五十音順で、
次の方々といます。
「 大月隆寛小沢信男・工藤宣・佐伯修・塩田潮・高橋康雄坪内祐三
  中野翠・にしおさむ・原健太郎福田和也武藤康史横田順弥
小沢信男さんは、「長谷川兄弟」とか「いろは木村親子」について書いているので
すが、武藤康史さんがどのような方について書いているか気になるところです。
誰に、何を頼むかというのも編集者の采配なのでしょうから、「細井さんの編集者と
しての力量に舌を巻いた。」とあるのは、この組み合わせを作り出す力のことで
ありましょうか。