日曜日は新聞各紙が書評欄をもうけています。いまでは日曜日の朝は、コーヒーを
飲みながら書評欄をみるというのが、生活の一部になっている人も多くいるでしょう。
今から35年ほど前には、書評欄というのは月曜日にありましたですね。新聞は株式情報
をのっけているのですが、株式市場がお休みのときに書評をのっけるというのが、かって
のお約束でありました。土曜日も市場がお休みとなって、それで日曜日に書評欄が引っ
越してきたのですが、月曜日の朝に書評欄というのは、あわただしくていけませんですね。
今は、短歌とか俳句の投稿欄が月曜日に掲載されているのではなかったでしょうか。
新聞の書評は、どの本をとりあげるかということでリストアップする人が、読者の
レベルを考えて選書したもののなかから、書評委員が自分が担当したいものをとるような
のですが、新聞社のスタッフのリストアップが悪いととんでもなく興味のわかないもの
ばっかしがならんでしまったりします。
最近は、新聞各紙は書評欄に力をいれているように思いますが、書評欄にとりあげら
れたことによって、その本が売れるのは日本経済新聞であるように聞いたことがあります。
日経を読んでいる人は、本を読んだり、買ったりする習慣を持っている人が多いというこ
とかもしれません。
最近は、毎日新聞が書評に力をいれていて字数を増やしたり、書評大賞を選考したり
しています。書評委員も丸谷才一、湯川豊、辻原登、堀江敏幸と実力のある人たちが
そろっています。たぶん、本好きな人が一番楽しみにしているのは、毎日新聞の書評で
しょう。
いまから35年前くらいには、読売新聞の書評がよくて、日曜日にはわざわざ駅の
売店まで新聞を買いにいったことを思い出します。(もちろん、当時はコンビニなんて
なかったからして。)
最近は、新聞の書評はネットでみることができます。これも画期的なことでありますが、
これにおいても毎日新聞のページが優れていて、書評欄の広告をのぞく、ほぼすべて
ページをみることができるようです。それも、本日の書評を、その日のうちに確認できる
ので、このようなことで新聞の売れ行きに影響はしないのかといらぬ心配をしてしま
います。
ちなみに他紙のネットでは、書評ページにたどりつくのが大変であったり、一週前の
ものがのっていたりでして、現在のところ、毎日新聞がダントツで一番進んでいると
思った次第です。