それにしても 3

 本日の朝日新聞は文化欄で「丸谷才一さんを悼む」という文章を掲載していますが、
これの著者は、作家 池澤夏樹さんであります。
 丸谷才一さんの追悼記事にあって、朝日新聞はまったくもって毎日新聞の後塵を拝し
ていて、なんともはやです。丸谷さんの追悼文をどなたに書いてもらおうかということ
になると、各紙の文芸記者たちの腕のみせどころであるのでしょうが、毎日新聞は、当然
のことながら、読書欄つながりということで池澤夏樹さんに依頼して、14日の朝刊に
早々に掲載であります。
 朝日は、池澤さんでない人でふさわしい人に依頼するということで、山崎正和さんに
白羽の矢をあてたのでありますが、談話であればということになったのかなと思います。
 さて、そうすると誰に依頼すべきかですが、この場合ふさわしい人は何人くらい思い
浮かぶでしょうか。すぐに思い浮かぶのは辻原登さんと湯川豊さんでしょうが、あとは
どうでしょう。
 当方が文壇天皇と揶揄してきた丸谷才一さんでありますので、こうした時の選考という
のは、文壇政治そのものであるのかもしれません。
 文壇天皇の跡目はどなたが継ぐのかでありますが、新聞各社の動きをみると(とは
いうものの読売新聞はチェックしていませんです。)、皇太子は池澤夏樹さんのよう
ですね。