それにしても

 昨晩にネットでニュースをみていましたら、丸谷才一さんがお亡くなったとの記事
が目に飛び込んできて驚きました。ニュースはヤフーのものでしたが、これに配信して
いるのは毎日新聞でありましたので、最近の丸谷さんは毎日とのつきあいが深いこと
もあって、明日の毎日新聞朝刊は買わなくてはいけないと思いましたです。(毎日の
日曜日は読書欄が売りでありますしね。)
 さて、わがほうが購読している朝日新聞は、どのようにとりあげるのかと注目して
朝刊を手にしたのでありますが、訃報を伝える記事は、一面にはあるのですが、その
見出しには「『女ざかり』、翻訳や書評」とありました。
 本文のほうを見ましても、「数々の文学賞を受賞」とはあるのですが、紹介されて
いる作品になかに「笹まくら」が見当たらないという大胆さ。

 社会面のほうでは「吉村」さんという記者の署名記事で、「笹まくら」と「輝く日
の宮」をあげていますが、こちらのほうは朝日らしく吉田秀和さんの追悼文を丸谷さん
に依頼した話が印象に残りました。
 それにしてもというのは、この朝日一面の訃報記事のよろしくないことでありまし
て、ほんの5年前くらいまでは「袖のボタン」というエッセーを連載していたところの
ものとは思えません。丸谷さんとつきあいの深かった記者さんが退社したことが影響
しているのであろうと推測をするのですが、ほんとにそれにしてもです。