帰宅したら新聞が山に

 昨日に帰宅しましたら4日分の新聞等が玄関にあふれていました。
朝日新聞の朝夕刊と地元紙、そしておつき合いでとっている政党の
機関紙というところに、出版社のPR雑誌が「図書」「「ちくま」、
「一冊の本」そして編集工房ノア「海鳴り20号」、加えて「古本
倶楽部」増頁号であります。
 とりあえず、本日の仕事場に持参したのは「海鳴り」20号であり
ます。なんといっても、他は日々または月刊で新しいものを手にする
ことができるのでありませんが、「海鳴り」は不定期刊行で、近年は
一年に一回刊行のようなペースとなっています。
 今回の「海鳴り」には、山田稔の「匿名」という小説が掲載されて
いました。6月にはノアから「富士さんとわたし」という山田稔
富士正晴との手紙のやりとりについての新刊がでるのだそうです。
これは直接に注文をだすしかないですね。3500円という値段で
ありますが、編集工房ノアの刊行物は、手がかかっていますので、
けっして高いということはないでしょう。
 この「海鳴り」には、社主 涸澤純平さんが、この本の紹介を以下の
ようにかいています。
「 山田稔さんがVIKINNGni連載した『ふじさんとわたしー手紙を
読む』は、天野さんお誕生日に頃に、本になる。長い間の往復書簡を
もとに、交流、周辺の人々、出来事を書いた、八百余枚の長編だが、
心地よくたどれる山田さんの文章である。」
 この往復書簡題材に本をつくるというのは、師匠である富士正晴さんの
よくするところでありまして、その代表的な一冊が「竹内勝太郎の形成」と
いう竹内勝太郎という富士正晴さんが師事した詩人のところにあった
書簡を整理した大部の著作のことを思い出しました。こんなものを
まとめて本にだしてくれるところはあるのだろうかとおもえるものですが、
これは、未来社から箱入りとして堂々刊行となりました。どう考えても
採算があうようにはみえないのですが、そのような出版物が刊行された
時代もあったのでした。