まだ決まらない

 編集工房ノアさんから「海鳴り」30号が届いて、もう十日もたつというのに、いま
だお礼のはがきを書くことができていないことで、これはすっきりしないことだわ。
 お礼のはがきには、ノアの刊行物の注文を記することにするのですが、まずは近刊
案内されている山田稔さんの「こないだ」と、九月に刊行予定となっている涸澤さん
の「やちまたの人」は決まりですが、これだとすぐに手もとに届くものがなしであり
ます。
 以前でありましたら、「やちまたの人」足立巻一さんのものや天野忠さんのものな
どを選んでいたのでありますが、長年にわたってノアの本を確保していましたら、さ
すがにめぼしいものはほとんど手もとに集まってきたようであります。
 当方がなじんできた著者の方々は、大方があちら側にいかれて、選集以外には新刊
がでなくなっていて、これは本当に淋しいことです。当方よりも若い作家さんで、
すこし気になっていた三輪正道さんも、今年の1月になくなったとありますし、さて
今回注文をだすものは、何にいたしましょう。
 「海鳴り」巻末の在庫目録をながめていましたら、川崎彰彦さんの本が一冊を残し
て軒並み品切れとなっていました。川崎さんの代表作ともいえる「夜がらすの記」な
どは、入手困難となったら、値段があがりそうですね。