「本棚探偵の回想」

 本日の午前に、ふだんあまりいくことのない古本やへといってみました。
ここは、ほとんどくず本屋というかんじでありまして、コミックが中心で書棚の整理も
よくないので、あまり期待していなくて、一年に二度も足を運べばじゅうぶんという
感じです。仲間内では、ときとしてとんでもないものを掘り出すことができるといわ
れていますが、もちろん、一年に2回くらい足を運ぶのでは、とうてい掘り出し物を
入手する可能性は低いのです。
 本日購入の一冊は「本棚探偵の回想」双葉社 喜国雅彦 であります。数年前に
「本棚探偵の冒険」というのがでて、これもどこかの古本やで購入をしたのですが、
あの一冊目は、奥付に検印があるということで話題になったのでした。小生が本をあつめ
はじめたころは、奥付に検印があるのが普通でして、いつまでか岩波文庫にも検印が
ついていたのでした。この検印というのは、著作権の支払いをうけるための仕組みで
ありまして、明治期にこのような仕組みをつくったのは、福沢諭吉であります。
 今回の第2弾も箱入りで帯がついていまして、それには「箱、帯、月報、蔵書票」と
いう文字が踊っているのでした。箱だけでも数百円のコストがかかるといわれていますが、
この本の定価は2800円でありました。小生の購入かは定価の3割ほどです。
 もともとこの喜国さんというかたは漫画家なのでしょうが、最近は、すっかり古本に
ついての文章を発表するひとになっているのです。
 文筆家としては、推理小説関係を取り上げているのですが、最近は、こういう分野の
本がどんと受け入れられていて、値段も高くなっているのでした。