鉄塔フェチ2

 昨日のブックオフでは、銀林みのる「鉄塔武蔵野線新潮文庫版を入手することができ
ました。これは平成9年6月に文庫としてでたものでありますが、この解説を、小生が
ひいきにする矢川澄子さんがかいています。

「 鉄塔文学の存在が既成事実となってしまった現在、ふたたび読み返してみてあらためて
思うのは、この作品が少年小説、心理小説としてもかなり優れているということだ。
・・・ふりかえれば遠い幼い日々から、そうした男の子ならではの独自の世界、独自の
冒険を、わたしたちはどんなにうらやましく眺めてきたことだろう。そのようなほんものの
少年像を丹念に描きだしてみせてくれただけでも、この小説のもつ意味は大きい。・・・
いずれにしても世界最初の鉄塔文学、銀林みのる氏の『鉄塔武蔵野線』の投じた一石は
大きい。幼い日の初心をここまでつらぬいた作家の意気に惜しみない拍手をおくりたいと
おもう。」

 この「鉄塔武蔵野線」は、映画ともなっているようで、この文庫のカバーには映画の
シーンの写真がのっているのですが、それをみると、伊藤淳史が出演をしているよう
でした。この伊藤さんは、「佐伯一麦」さんのどらまにも出演をしていて、ひょっとして
この伊藤さんが鉄塔フェチではないかと思ったのであります。