日曜日に休む店

 本日に手元に届いた「本の雑誌」8月号をみましたら、沢野ひとしさんが
40年前の書店 丸善京都店についての文章を書いていました。
小生が京都に行くようになったのは1970年のことでありますから、この
ときには、たしか丸善京都店のたてものは「木造2階建ての細長い店」から
「現在のようなビルディング」に建てかわっていたように思います。
丸善として最後の京都店となった建物は、70年代の店ともことなっていて、
あれはいつにたったのでしょうね。
 たぶん、あちこちの丸善がひどいことになっているのでしょう。
札幌の丸善は、数年前に閉店して、跡は「アップルストア」となっているので
ありました。いまころになって、都市の中心部に中核店がなくなるのは、なんて
いっているのが、いかにも丸善らしいか。
 丸善が、日曜日に店を閉めていたのはいつまでであったでしょう。小生の
こどもころに、日曜日にまちの中心部にある丸善にいっても、あいている
ためしがありませんでした。40年もむかしの日本は、いまほど「あいている
店は多くはなかった。」のでありますが、それでも中心部でシャッターが
おりている店はほとんどなかった。
 たしか、丸善労働組合が強いといわれていましたので、日曜日に閉店すると
いうのは、それが影響していたのかもしれませんが、一般大衆を相手にしなくとも、
商売が成立した時代には、それでもよかったようですが、広い売場面積をほこる
書店が進出するにつれて、丸善の殿様商売が弱点となったのでしょう。
 日本橋丸善にもずいぶんと足を運んでおりません。あの店も、ずいぶんと
雰囲気の良い店で、小生は好きでありましたが、あの店の上のほうに「本の図書館」
(?)とかいうのがあって、そこには学者さんのような書店員さんがつめていたの
でした。
 丸善が生き残れない時代というのは、不器用な人間たちにも生きにくい時代と
なっているということでしょうか。