ならまち文庫とカンヌ

 カンヌ映画祭河瀬直美監督の作品がグランプリを得たということで、新聞の
一面をかざっています。本日の朝のニュースではレッドカーペットの上を歩く
監督と見知らぬ二人が映像になっていました。あのふたりは、映画にでている
人のようだとはわかったのですが、まったく未知の役者さんで、そういえば、
前回の河瀬作品のときにも、役者さんでみせる映画ではないものなと思ったの
でした。朝日夕刊では1面から11面に展開していて、ここには「主人公の老人を
演じたうだしげきさんは、監督の活動を支援してきた奈良市内の古書店主で、
演技は初めて。」とありました。
 なんと、本日の朝のテレビでみたレッドカーペットに場違いなかんじでいた
男性は、ならまち文庫のうだしげきさんでありましたか。
 この方は、数年前に川崎彰彦さんのひさしぶりのエッセイ集「くぬぎ丘雑記」の
版元になった宇多出版企画のご主人でもありますが、ならの地味な文化活動の
仕掛け人というような印象をもっているのですが、今回はずいぶんと華やかな
場所にたっていますが、どのように派手であっても、そんなに金にはならないと
いうのが、こうした映画の恒でしょうか。
それにしても、「くぬぎ丘雑記」を直接連絡して注文をしたときには、ここの
ご主人の顔を、カンヌ話題でレッドカーペットの上でみることになるとは思っても
みませんでした。うださんであれば、ならに戻ると、すぐに現実の世界に戻ることに
なるのでしょう。