最近読んだもの 2

 「enーtaxi」 第41号の特集のもう一つは、杉作J太郎さんであります。
 杉作J太郎とは誰か?です。この特集のはじめには次のようにありました。
杉作J太郎・52歳 現在の肩書きは映画監督。だが、今までのそれは漫画家、お笑い
芸人、タレント、俳優、ラッパー、映画研究家、ライター等々、多岐におよぶ。
東映ヤクザ映画からアイドルまで、その愛に満ちた博識ぶりに感嘆し、また氏の人柄を
愛するファンは多い。ひとびとはなぜ彼にひかれるのか。
 掴みきれない魔力をおいかけてみる」
 この特集に文章を寄せているのは、坪内祐三さん、三浦じゅんさん、映画監督の内藤
誠さんなどでありますが、なんといっても、こちらが杉作さんの世界に疎いせいもあり
まして、ぴんとこないことです。
 最近、「あかんやつら」という東映映画についての著作で話題となった春日太一さん
は、杉作さんのことを次のように書いています。
「当時の筆者にとって、杉作さんは憧れの存在だった。杉作さんの書かれた著書『ボン
クラ映画魂』に強い衝撃を受けていたからだ。高校時代から名画座通いをよくしていた
筆者は、それなりに東映ヤクザ映画を観ているつもりではいたが、杉作さんはそれどこ
ろではなかった。この本には『寡黙なダンディズム・丘路千』など東映ヤクザ映画の
画面の片隅に小さく映る端役の役者のことが、イラスト付きで思い入れたっぷりに書かれ
ていて、新たな映画の見方を教えてくれた。」
 ほかでもない、春日太一さんがこう書いているのです、これはすごい人なのかもしれま
せんです。