日本名作シリーズ

 先日に書店をみていましたら集英社文庫創刊30年を特集したPR誌が
ありました。これは無料で配っているということで、いただいてきたのですが、
集英社文庫というのは、いまひとつインパクトが弱いように思います。
集英社文庫での偏愛本というのは、なんでありましょうか。先日のPR誌を
ぱらぱらと見ていて、そう感じたのですが、「日本ペンクラブ」が編集した
ことになっている「日本名作シリーズ」というのが、あんがい文庫の初期の
柱であったかもしれません。
 これはテーマ別のアンソロジーというものですが、先日にいったブックオフでは
私小説名作選」というものを百円で入手できました。今回のは中村光夫さんが
選した「私小説名作選」というものでした。これは全部でどのくらいのテーマの
ものがでていたのかと思いますが、いろいろな選者さんがいまして、この選者さんに
つられて本を購入したひともいたでしょう。
 いま手元にある「私小説について」のラインナップたるや堂々たるもので、
 「富嶽百景」 太宰治
 「突堤にて」 梅崎春生
 「鍵」    井伏鱒二
 「ブロンズの首」上林暁
 「 接ぎ木の台」和田芳恵
 このような作品を読むことができます。小生ひいきの上林暁のこの作品も、
ほかの文庫でよむことはできるでしょうか。