本日は初日で

 3月も半ば近くになって、日差しが強くなってきていることで、日中はストーブ

を消していても過ごすことができるようになりました。朝にTVで「趣味の演芸」を

見ておりましたら、ブルーデイジーの特集でありました。寄植えにもぴったりの

ブルーディジーで、我が家でも毎年苗をいくつか買って育てているのですが、

春を感じさせる日差しの日に、こうした番組を見ますと、園芸店へと行きたくなる

ことです。もちろんこちらの園芸店は、この時期はいまだ開店休業中であるので

すが。

 本日から相撲大阪場所が始まることになりです。たまには初日の最初の一番

から見物してやりましょうと、朝9時からでのネット中継を見守ることです。

序の口の取り組みでありますが、先日の北海道のニュースで取り上げられてい

旭川の高校を卒業して入門した力士のデビュー戦を見ることができました。

最初の序の口の取り組みから横綱が登場するまでに9時間も楽しむことができ

るのですからありがたいことです。

 この3月には関西へと行く予定をしておりまして、本場所にも足を運びますの

で、それの予習をかねて、しばらくは力士の情報収集を行います。

 本日はヒイキの力士が初日に白星で、これは久しぶりのことであって、白星

スタートでありますと、こちらまで気分があがることです。

 本を読むのは、すこしおろそかになっていまして、佐藤正午さんの小説の再読

で何十ページかと、青島顕さんの「MOCT モスト」を読んでおりました。

「MOCT」はほぼほぼ最後のページにたどりつきましたです。

 最近のところは、まったく不人気のロシアでありますが、戦前戦後においては

そんなことはなくてです。この「MOCT」に登場する「モスクワ放送の日本人」は

ロシアという磁場に引き寄せられた人々でありまして、かってのソ連という国に

惹かれて渡った人がいれば、そこまでの思いもなくてなんとなく渡った人もいる

ことですが、やはり米国に惹かれた人とは違った人生を歩むことにです。

 戦前、戦中派の人たち、そしてソ連が破綻する時期に滞在した人たちと、ほん

とにディープな人間模様です。

 何人も強烈な個性の人がいるのですが、この本の最後のところに登場する

ロシア語学校の先生もすごいことで。このくだりを読んでいたら黒田龍之介さん

という名前が登場して、そうか、数ヶ月前にちくま文庫となった本は、この語学

学校の話であるかと思いましたです。

 この本を読んでいましたら、編集工房ノアからでている庄野至さんの「足立さん

の古い革鞄」に収録の「黒猫の棲んでいるホテル」という文章を読み返したく

なりましたです。

 次のようなくだりがあります。

「藤井君は新潟の生まれ。中学生の頃から、ラジオを聴きながら勉強をするように

なっていた。その頃流行していた若者向け深夜番組も好きだったけれど、ダイヤル

を回している間に、その隙間から日本海を隔てたウラジオストックから聴こえてく

るロシア語放送に、興味を持つようになった。」

 こうしてロシア語放送のとりこになった藤井くんの運命やいかにであります。