図書館から借りている「羊皮紙のすべて」を手にすることにです。
羊皮紙に記された写本なんて、当方にはまったく縁がないことであります
が、古写本でなければ、この時代であっても作ることは可能なのであります
ね。ただし羊皮紙はA4サイズ一枚で三千円ほどもするとのことですから、
十枚も買いましたら、それなりの値段になることです。
羊皮紙の写本なんて、これからも縁はなさそうであります。それにしても羊
皮紙は紙なのでしょうかね。
著者の八木さんは「紙とは原料と製法は違うが、最終形態と機能は同じ。
羊皮紙を『紙』と呼ぶかどうかは、原料は製法も含めて考えるか、最終的な
形態や機能のみで判断するかで異なる。」と書いていまして、広義の解釈では
「紙の一種であると考えられないだろうか」と言っています。
てっきり羊皮紙という日本語は、外国語の翻訳であるのだろうと思ってい
ましたら、英語はシンプルに「parchment」でありますので、ここには紙という
ニュアンスはないようでして、どうして日本語で紙という文字がはいるのかは、
わかっていないようであります。
著者は羊皮紙工房をやっていて、そのホームページはとっても参考になる
ことです。
youhishi.com 当方は書物関係で皮というと、装丁のことをすぐに思い浮かべてしまうの
ですが、皮装の本についても、すこし言及があるのですが、やはりこの皮に
ついてのことがすこしありましたです。
「最後に詳述はしないが、人間の皮でつくられた『人皮紙』も存在する。
書籍の本文用紙ではなく非常に稀ながらも本の装丁などに用いられた
ケースがあるのだ。
犯罪者を処刑しあた後にその皮膚を使った本、また逆に、尊敬されている
聖職者が亡くなった後にその業績をまとめた書籍を遺体の皮膚で装丁し、
聖遺物とした例もある。」
本好きとしては、ちょっと怖いけれども「人皮装丁本」を見てみたいもの
です。このような本については、その昔の平凡社「太陽」ムック本でとりあげ
ていたのを目にした記憶がありましたです。