アナログじいのデジタル作法

 ここのところしばらく我が家では4Kテレビに買い替えをするかどうかで協議が

続いておりました。現在使用しているTVに不満があってのことではなくて、4K放送

で先行するコンテンツが増えてきたからであります。

 その最たるものは、NHKでやっているカバーズとか歌番組特番でありまして、こ

れはまずは4Kで放送してから、しばらくあとに普通のBSで放送となるのでありま

した。

 まあ4K放送をメジャーにしていくためには、こういう手法を取るというのはわか

らなくはないのですが、アナログじいさんとしては、最近の4KTVというのは入力と

か出力もデジタルだけでありまして、当方が現在使っているTVよりまるで使い勝手

が悪いのですね。

 今のTVはパソコンやレコーダーからの映像を受けるモニターとなっていて、TV

からの音声は真空管アンプやミニコンポから出力しているのであります。

2018年以降のTVはこのような機能はすべてデジタルに一本化していまして、

アナログ接続をしようと思いましたら、別にアダプターが必要となって、それでも

できないことがあるのです。

 そんなことが4KTVの購入をためらわせることになります。そのように迷って

いるところにNHKはカバーズとか特別なライブとかを4Kで先に放送するという

シフトになっていて、これには身悶えすることです。

 本日は特に宮本浩次さんの昨年の東京フォーラムでのライブが放送になるとい

うことで、これをどうして見ようかと、しばし思案でありました。深夜の時間帯であり

ますので、4K放送見せてくださいと押しかけるわけにはいかずで、結局は4KTV

持っていて、しかも4K対応レコーダーを持っている方に録画をお願いすることにで

す。ブルーレイにダビングしてもらって、もらってくる予定ですが、これが我が家に

持ち帰った途端に、我が家のレコーダーでは再生もできないようで、まったくもう

であります。

 この先何十年もあるわけではないので、すこしでも早くにデジタルだけの環境に

以降したほうがいいのか、そうしたときは、これまでのアナログツールはお役御免

となるのか、アナログじいさんは、どのようにして、この大波を乗り切るのかです。

宮本浩次 マイルーム 2023年

 そうそう、本日に宮本浩次さんのライブ映像を流しているのを写真に収めたの

は、真空管がポワーっと赤くなっているのを見てもらいたかったのではなく、

テレビを置いているラックを見てもらうためでした。

 当方が就職してやっとこでステレオ購入して、それを収納するラックの自作した

のでありますが、もちろん道具もなにもない当方には手にあまって、それで同期の

友人にお願いして作ってもらったのです。分厚いラワン材を材木屋さんでカット

してもらい、それをボンドとネジで締めてどんな荷重にも耐えられるものができあ

がりです。以来50年の長きにわたり、我が家の居間に鎮座するということになり

ました。

 このラックを作ってくれた同期の友人が、先日に亡くなりました。最近は付き合

いもなくなってしまっていたのですが、毎日、このラックを目にしますと、50年前に

嫌がらずに力を貸してくれた彼の好意に感謝するのでありました。