なかなか難解なり

 この休み期間中に最後までたどり着こうと思って、佐藤正午さんの新作を

手にしておりました。結局のところ、なんとか最後までいけたのですが、次の

瞬間に冒頭の1ページ目に戻って、読み返すことになりです。

 この作品は、なかなか難解というか、すくなくともわかりやすいものでは

ありませんので、それなりにメモを取りながら読まなくてはだめだなと感じた

ことです。

 本日の夜に「本の道しるべ」という番組の再放送がありまして、それを見て

いましたら、本日のゲストである福岡伸一さんが、丸谷才一さんの「笹まくら」

を取り上げて、この作品は非常に緻密な作品であるので、これを読み解くため

に、「笹まくら」年表というのを自作して、それに作中に流れる時間を整理して

みたといって、福岡さんはノートを見せていました。

 そうなんだよな、佐藤正午さんの最近の小説は入り組んだ構成のものが

多くて、この作品も流れている時間と、語っている人、そして登場人物というの

が、あえて読み手が混乱するように仕掛けられていますので、その辺を頭に

おいて読まなくてはいけないのかもしれません。

 もちろん、それは最後までたどりついてわかったことで、そのへんを頭におい

て、あと何回か読まなくては、とても読んだということにはなりませんですね。

次は、メモをとりながら読まなくてはと思ったことです。