本日もぽかんと

 本日は暗くなってからお通夜へとでかけることになりました。

 さすがに夕方過ぎますと気温が下がって寒いことです。葬儀場までは車で行く

ことになるのですが、駐車場に車を止めてから会場に入るまで、コートを脱いで

行くので、ちょっと辛かったことです。なにせ葬儀会場にはクロークはないですか

らね。

 戻ってから夕食で、そのあとはウトウトとしながら「ぽかん10号」を手にすること

にです。

ぽかん 10号

 本日は内堀弘さんの「青猫書房のこと」を読んでみることにです。

 内堀さんでありますからして、「青猫書房」というのは古本屋さんの名前ですね。

格調高い古書店にはまったく縁がない当方でありますからして、「青猫書房」とい

う名前は、初めて知ることです。こういう店には、それにふさわしいお客が集まるよ

うでありまして、当方には敷居が高いことです。

 内堀さんの「石神井書林」は実店舗を持たず、目録のみで勝負する古書店です

が、「青猫書房」は1970年代から目録のみの古書店で、この店のやり方に、内堀

さんは影響を受けたのだそうです。

「 以前、『ユリイカ』(2005年8月号・青土社)が『雑誌の黄金時代・紙上で見た

夢』という特集を組んだ。そのとき『私を(が)作った雑誌』というアンケートがあっ

て、私は『青猫書房古書目録』をあげた。」

 ということで、このあとに「青猫書房古書目録」の紹介があります。

「主人の阿部秀悦氏が毎日のように都内、近県の古書店、即売会を歩き、蒐集した

その成果を月刊で読者に通信する。それが『青猫書房古書目録』だ。体裁はいたっ

て簡素なもので、B5用紙が十枚ほど、それも未綴じのままだ。・・・

 日夏耿之介平井功が、荷風、八一、塚本が、ケルムスコットプレスに湯川書房

私家版作られた思いがけなく素敵な書物が、この小さな目録にはいつも魅力的に

登場した。こんな本が、街の古書店の一角に潜んでいた時代だった。」

 こういう時代には、それに呼応する収集家の方がいらしたのでありますね。

そうした収集家さんたちは、そろそろ姿を消しつつあるのでしょうから、また市場に

コレクションはでてくるのかな。しかし、それを購入しようという人はいるのでしょう

かね。