京都からの届きもの

 昨年の大晦日に単身で帰省した息子が、前から確保を依頼してあった

「ぽかん10号」を持参してくれました。彼は京都に住んでおりまして、用事が

あって一乗寺に行ったおりに、恵文社で購入してくれたものです。

 恵文社と彼のおかげで、このところ「ぽかん」の確保で苦労することはあり

ませんです。ありがたきかな。 

ぽかん 10号

 年明けから、すこし余裕のないことでありましたので、せっかくの「ぽかん」も

さっぱりなかをのぞくことができておりません。まったく楽しみにしていたわりには

冷たいことで、かろうじて山田稔さんの「Mさんのこと」を読んだのですが、あとが

続いていません。

 そんなときに、京都新聞で「ぽかん10号」のことが取り上げられていたよとの

連絡であります。京都新聞で、この話題といえば、これは行司千絵さんかなと思い

ましたら、そのとおりで行司さんの署名がありました。1月13日の読書欄にのった

もののようです。

 新聞をそのまま貼り付けたいところでありますが、それは遠慮して、書き出しの

ところだけを引用することに。

「文芸誌『ぽかん』が通算10号を迎えた。最新号では、雑誌の名付け親となった

フランス文学者で作家の山田稔をはじめ、作家の岩阪恵子さん、古書店主で

エッセイストの内堀弘さんらによる滋味豊かな8作品が収録されている。

 同誌は大阪市の会社員、真治彩さんが主宰する『ぽかん編集室』のリトルプレ

ス。通勤電車に乗っている時や寝る前など、ふとした時間に読書を楽しんでほしい

との思いを込め、2010年に創刊した。有名無名にこだわらず、真治さんが読みた

いと思う人に寄稿を依頼し、掲載している。」

 当方が山田稔さんの散文を目にするのは、この「ぽかん」と編集工房ノアが出し

ている「海鳴り」でありますから、ほんとに貴重な雑誌でありまして、長く続いてほし

いものです。

 京都にゆかりのといえば、お正月に届いた岩波「図書」もそうでありましたね。

岩波「図書」2024年1月号 表紙は加藤静允さん

 「図書」は1月号から表紙が変わりまして、新年らしくおめでたく龍と立春

吉の文字です。これはだれのかと思ったら静允とサインがあります。

なんと、加藤静允さんの絵と書が、「図書」の表紙でありますか。これままったく

思いがけないことです。

 当方は、この方のことを湯川書房から本を出されている小児科のお医者さん

で書画を良くし、陶芸もされる方と教えられました。岩波も変わったことです。