「ちくま」12月号から

 先日に 「ちくま」12月号が届いていました。ちょっとバタバタとしている時で

ありましたので、巻末の新刊案内だけ読んで、落ち着いてから中を覗くことに

なりました。

 冒頭に置かれているのは金井美恵子さんの「重箱のすみから」です。今回の

タイトルは「耳はいつ痛くなるのか、あるいは馬鹿という言い方」というものです。

 相変わらずの金井姉御さん節でありまして、一読ではほとんど言いたいことが

頭に入ってきません。そのように書いているのだから、一度読んでわからなくても、

あなたの頭が悪いわけではないのよと言われそうでありますね。

 今回の後半では、「10月26日、朝日新聞の小さな囲み風の記事のタイトルが

眼に入った。『俳人ら角川に抗議「黒田杏子っさんの名誉に傷」というもので、

角川の出版する月刊誌『俳句』の記事で三月に死去した俳人黒田杏子の名誉が

傷つけられたとして抗議したのだそうで『俳壇で権威とされる角川に対する俳人

らの抗議は異例』であるらしい。」ということから話題が展開していきます。

 そういえば、そのようなのを見た記憶がありました。(それをネットで眼にしたの

かもしれません。)

 どうやら「俳句」に掲載された高橋睦郎さんの文章のなかに問題があったよう

なのですが、高橋さんに抗議しているのではなく、それを掲載した出版社に抗議

なのですね。

 なかなかわかりにくい構図でありまして、高橋さんがどう書いたのかもわから

ないので、これだけですとなにがなんだかわからない。

この話題に言及する金井姉御は、高橋さんの文章の一部を引用した上で「馬鹿

という言い方」にこだわっていくようであります。

 こだわりは次回に続くでありますが、これが隔月掲載でありますので次回は

2月号になるとのこと、どういうふうに続いていくのか、気になることです。

「ちくま」さん、二回の分載はよろしいが、二回は連続して掲載してくださいです。 

 ということで、ちくま文庫の宣伝であります。12月の新刊には、次の気になる

二冊がありました。