三日遅れであれば、歌になったのに、一日では歌になりそうもないことです。
(その昔でありましたら、三日遅れと聞いたら、都はるみさんの歌が思い出され
たことでしょうが、最近でしたら、なんのこととなりそうです。この歌がでたの
は1964年のことですから、60年近くも昔か。)
一日遅れで返却したのは、図書館から借りている本でありました。半分は借り
直したのですが、戻した本のうち2冊には、予約が入っていました。危ないとこ
ろでありました。もっと人気のない本を借りなくてはいけないな。
新たに借りてきたうちの一冊は、最近に話題となっているものです。
お名前だけは、それこそずっと昔から知っている方でありますが、それは金素
雲さんのお孫さんとしての刷り込みであったようです。金素雲さんの息子さんに
は新聞社会面で話題になる人もいて、ずいぶんといろいろとある家族だなと思っ
ていました。
ご本人は、ずいぶんと前から音楽家としての活動をされているのですが、これ
までそれには縁がなしでした。今回、初めて沢さんの仕事に接することになりま
す。
このブックレットの成り立ちについて、沢さんは次のように書いています。
「2018年、私は岡山大学大学院に入学し、二年間かかえて、北は青森県か
ら南は沖縄県の宮古まで全国に十三か所あるハンセン病の国立療養所をたずね
ました。文献調査も行い、計二十三編の園歌を特定することができました。
十三の療養所に二十三の園歌があるのは、時代の流れの中で、園歌をつくり
直したところもあるからです。修士論文のタイトルは『日本の公立ハンセン病
療養所の園歌 抑圧と解放のはざまで生まれた音楽』です。このブックレット
はそれをもとに、できるだけわかりやすくお伝えしようとするものです。」
沢さんは、2001年から毎年瀬戸内海にある大島青松園でコンサートをさ
れているのだそうです。
大島青松園といえば、詩人の塔和子さんがそこで暮らしていました。沢さん
の歌にも塔さんの詩に曲をつけたものがあったようです。