図書館にみすず書房の新刊が入りますと、関心領域が重なるものは
借りるようにしています。みすずの本は値段が高いし、読むことができるか
どうかわからないので、なかなか買う決心はつかないのですけど、なかを
のぞいてみたいと思うものがありますから、図書館はありがたいことです。
現在借りているみすずの本は、三冊でしょうか、どれも一冊5千円をこえ
ますので、図書館でなければです。あとありがたいのは、他に借りる人が
あまりいないことで、いつまでも借り続けることができるという良さがありで
す。二週間ごとに手続きをして、また借りたいのですがというと、予約が
はいっていませんので、どうぞとなります。
そんなふうにしてもうしばらく借りているのが、次のものとなりです。
北海道の主力産業は漁業でありますが、水産で栄えた町が、現在はひどい
ことになっています。日本人の食生活の変化と海水温度が変化していることに
よる魚の動きがかわっていること、それに加えて海外からの観光客の減少の
せいですが、この本は、そうしたことについての解決策を提示するものではあり
ませんが、日本にとって水産業というのが重要であるということは教えてくれま
す。
食糧自給率をあげるというと、外国からの飼料にたよる畜産よりも、水産の
ほうがよろしいと思うのですが、当方のとこの小さな子どもたちも魚を好みま
せんものね。(そういう当方も魚を良く食べるようになったのは、60歳を過ぎた
ころからでありまして、肉を食べている年寄りは元気だよといわれますが、魚を
食べている人も、そうであるはずです。)
あと一冊、昨日に借りたのは若い研究者の博士論文をベースにした本。
著者の松岡さんは、1976年生まれで大阪市立大学の大学院で学んだとの
こと。大阪市立といえば、岸政彦さんですが、学部はどこをでていても、なんと
なく大阪市立らしい雰囲気を感じることです。
この本もとっても重たい内容のものですからして、頭から順に読むというのは
ちょっとたいへんで、一番最後のところにおかれた補遺をまず読んでみました。
「『田中文雄』から『鈴木重雄』へ」という文章ですが、こういう人がいたというこ
とを初めて知りました。
まずは、この小文から、どういうところまで遡っていくことができるか。