昨日にネットを見ていましたら、「本日14日はハンナ・アレント」の誕生日
とありました
これを目にして、図書館から借りている「ハンナ・アーレント、三つの逃亡」
を読まなくてはと思いましたです。とはいっても、これは「ハンナ・アーレント」
の人生をコミックにしたものでありまして、彼女の著作ではないことであります。
ということで、うんと昔に購入した「暗い時代の人々」を引っ張り出してくる
ことにです。このタイトルは、最近にでた森まゆみさんの文庫本のタイトルにも
なりまして、ハンナさんから借用したとありましたです。
「暗い時代の人々」の翻訳元版がでましたのは1972年でありまして、半生記前
のことになりますが、この時は、いまだハンナ・アーレントさんは生きていたの
でした。
買って何十年も経過しているというのに、ほとんど読むことができていなくて、
この本は、「はじめに」を読むだけでも苦労するのであります。このように書か
れているのでありますよ。
「わたしがここで用いようとしている広い意味での『暗い時代』とは、実際怖る
べき斬新さを持った今世紀の極悪非道な行為それ自体と同一のものではない。
むしろ、暗い時代は新しいものでないばかりか、歴史上まれなことでもない。
ただ、昔も今もそれ相当の犯罪と災厄に見舞われているアメリカ史上では、それ
は未知のものであるかもしれない。最も暗い時代においてさえ、人は何かしら光明
を期待する権利をもつこと、こうした光明は理論や概念からというよりはむしろ
少数の人々がともす不確かでちらちらとゆれる、・・」
ゆれる以降は、延々と一文が何行にもわたって続くことになりです。ほんと難し
くて頭に入っていかないことです。
「暗い時代」というとなんとなくナチスが支配していた時代のことを思い浮かべ
てしましますが、そんなに単純ではないようですね。