新連載といえば

 本日の出先で、新連載といえば「文學界」では四方田犬彦さんのものが

始まったではないか。この連載も一年ほども続いたら、一冊にまとまるので

ありましょうかという話になりました。

 「文學界」を購入していて、先月くらいに四方田さんの「いまだ人生を

語らず」に感服した当方は、その新連載「零落の賦」をまるでのぞいていな

くて、彼らが話をしている「はせがわやすこ」というのが、どのような登場の

仕方をするのかわかっておりませんでした。

 そんなわけで、大慌てで「文學界」を手にして、すこし読んでみることに

ですが、一回分がそこそこの長さでありまして、それなりにいっぱい盛り

込んであることもあって、ちょっと時間がかかりそうであります。

(入院中にはあんなに四方田さんのエッセーは読めたのにです。)

 それにしても零落というのかいわないのか、ちらっと登場するエピソードを

読んで、名前をふせられている人は、かっては有名であったのだろうなと思う

ことです。

 「半世紀前の国民的人気を博していた女性アイドル」、「暴力事件を引き起こ

して相撲部屋から逃走した、かっての横綱」など、このような人たちは零落した

と言われるのでしょうか。

 そういえば、このエッセーで最初に名前が上がっていたのは長谷川泰子さん

でありまして、小林秀雄中原中也に愛されたことで有名な女性を、四方田

さんは思いがけないところで見かけるのですが、この方は、インタビューに

答えたものが自伝のようになっているほか、それをもとにドキュメンタリー

映画も作られているということを、本日の話から知ることにです。