一気に寒くなり

 先日まで、当地なりに暑い日が続いて、今年はお彼岸近くになっても涼しくは

ならないことでと思っていましたら、本日は急に気温が下がっています。

 本日は亡母の祥月命日となって、朝起きて庭の見回りの時に、ひやっとして、

寒く感じました。これはこの季節で初めてのことです。祥月命日にあわせて

我が家の庭の花を供えることにです。秋明菊と咲いているバラを摘んでから、

投げ入れることにです。

秋明菊とバラ三種の仏花

 贈っていただいた花がありましたので、それに合わせて、すこしは供養になる

かしらんです。

 朝にお参りを済ませてから、昨日まで手にしていた絲山秋子さんお文庫を所定の

場所に置きにいきましたら、そこに絲山さん以外の新書判などが積まれていました。

これはなんじゃと手にしてみましたら、しばらく前から探していたものでした。

こんなところにあったのかいです。

 数ヶ月前に、BSTVの「こころ旅」で能登半島をめぐる旅のときに、この本で

取り上げられている旧家が話題となって、そうだ、この旧家のことを知ったのは

網野善彦さんお本のおかげであったと、いつでも取り出すことができるところに

しまってある本を手にしましょうと、手を伸ばしたら、そこになくてショックを

感じていました。いつ、この場に動かしたのでしょうかね。

 研究者たちが旧家が所蔵する古文書を借用し、それをそのまま活用することも

なく保管し、いつの間にか返却もせずにわけがわからなくなるというのは、いか

にもありそうなことでありますが、借りたものは返さなくてはです。

 網野さんは、次のように書いています。

「1952年を中心として月島分室の能登調査、熱心で真面目な研究員たちが

現地から借用した文書は厖大な量におよんだ。それがほとんど一時期は返却不能

となったのである。そのころ地元で、『能登に古文書がないのは上杉謙信と常民

文化(水産庁)が古文書をみな持っていってしまったからだ』という話が広く

ひろがったというが、これは当然のことといわなくてはならない。」

 ということで、能登の旧家 二軒の時国家を再訪するのですが、この本で一番

印象に残っているのが、奥能登の時国家のくだりでありまして、その家のことは、

TV番組の「新日本風土記」でも目にしておりましたが、「こころ旅」のような

番組で話題になると、一層興味を覚えることでした。