言葉は使われなくなりましたら、死語と呼ばれるようになるようです。
死語という言葉で検索をしましたら、昭和、平成の死語のランキングがあり
ましたが、どちらかといえば流行語のようなものが中心で、これはちょっと
違うかなです。
たしか、小林信彦さんに「現代死語ノート」というのがありましたが、あれ
にはどのような言葉が収録されていたでしょう。(どこかにしまってあるの
ですが)
その昔は、そちらのほうが普通に使われていたのに、最近はめったに目にする
ことのなくなった言葉に「戦災孤児」というのがありです。
ウィキペディアを見ましたら、「戦災孤児」という言葉で項目がたっているの
でありますが、最近は「戦争孤児」という言い方に置き換わってしまっていて、
古い人たちは、戦争孤児ではなくて戦災孤児だろうよ異議をとなえていました。
先日の新聞には海老名香葉子さんの子どもの頃の話が紹介されていましたが、
その見出しには戦争孤児とありました。海老名さんに戦争孤児という呼び名は
ないよなと思いましたです。
先日に届いた岩波「図書」9月号の近藤ようこさん「ゆうやけ七色」を見て
いましたら、久しぶりで「戦災孤児」とあるのを目にすることにです。
近藤さんが小学校の図書館で読んで印象に残っている本の紹介のところにあ
ありました。
「上野の戦災孤児の話『ささぶね船長 永井繭二』
この本のことは知りませんが、戦後まもなくの上野には戦災孤児が多く暮ら
していたとは聞いておりました。
戦争孤児と言われるようになったのは、いつ頃からでありましょうね。
戦災というと空襲や艦砲射撃などによって被害を受けたという感じになりま
すが、それ以外の被害の人もいるではないかということで、戦争孤児という
ことになるのでしょうか。