「波」と「図書」

 本日に新潮「波」が届きまして、昨日に岩波「図書」が届いていましたので、

あと当方のところで残すのは「みすず」だけとなります。

 「波」を手にして、目次を見て、編輯後記を見ることになりです。

「後記」の書き出しは「村上春樹さんの新作の四月刊行が発表されました。愉し

みですねえ。」でありますので、気持ちは次の月に飛んでいるのかもしれません。

新潮社は村上さんの新作への期待の大きさがうかがえることです。(ひょっとし

て、新潮社社員の夏のボーナスは、この村上春樹さんの新作の売り上げにかかっ

ているのかもしれませんです。そんなことないか。)

 今月は楽しみにしている北村薫さんの「本の小説」の掲載がありました。

このなかで「いとま申して」三部作に言及されているところがあり、先日に一作

目を読んで、次作を読んでやりましょうと確保のためにクリックしていてよかっ

たことと思うことです。

 あれこれと北村さんのものを購入して、さっぱり読むことはできていないので

すが、まだまだ時間はたっぷりあると思いたいことで。

 いつ頃からか「波」には梨木香歩さん原作の「家守奇譚」が近藤ようこさん

のコミックスとなって連載です。いよいよ、このようなPR誌にもコミックスが

掲載であるかと思ったものです。

 まあ近藤ようこさんは力のある方で、ちくま文庫に何冊か入っていますし、

澁澤龍彦さんの「高丘親王航海記」をコミックスに仕立てて話題になっていま

すので、へたな作家さんなどよりも、ずっと「波」という媒体には向いている

かと思います。

 そんなことを思っておりましたら、まさかの岩波「図書」にも近藤ようこさん

の連載がありです。こちらは見開き二ページで、「ゆうやけ七色」というオリジ

ナルのものです。「図書」三月号では、「昭和は遠くなりにけり」というもの

でした。

 これって、たいへんな快挙でありますよね。「ちくま」ではなくて、「波」と

「図書」というのが驚きであります。

 これからの人は近藤さんのコミックスで昭和の小説を読んだりするのかな。