皆さんどこで確保しているのか

 当方が本を求めるのは、住んでいるまちにあります新刊本屋とブックオフから

というのが普通でありますが、新刊の売れ筋のものであれば、なんとか目にする

ことができますが、発行部数の少ないものについては、注文せずにはだめであり

ます。

 文庫でも岩波のものは入荷しないとか、ちょっと前の文庫であれば、店頭での

入手は難しいことになりです。まあ、最近の状況からすれば、本屋さんが複数店

舗あるだけいいではないかといわれそうであります。ぜいたくをいったらきりが

ないことで。

 ブックオフへといったりしたときには、西村賢太さんの文庫本が並んでいない

かなと思ってチェックするのですが、西村というところには、ずらっと何段にも

わたって文庫があるものの、これは西村京太郎さんの作品でありまして、賢太本

はめったに見ることがなく、あっても「苦役列車」くらいであります。

 西村賢太さんの作品はそんなに多くは売れていなくて、しかも手放す人が少な

いのでありましょうね。そんなわけで、それじゃ文庫となっている小説を新刊で

入手しようとしたら、店頭にはならんでいなくて、どこの版元に在庫があるのか

もよくわからないことにです。

 西村さんは、とにかく版元が固定されずでありまして、この時期は新潮社、そ

して講談社文芸春秋新社などからでていて、さらに文庫となるとこれに角川が

加わるのですから、あの本はどこからでたかなんて、西村さんの熱心な読者以外

にはわからないことです。

 そんなわけで、西村さんのウィキを見てから、大手通販サイトで商品をチェッ

クすることになるのですが、いまだに文庫新刊として入手可能な作品があること

がわかり、未入手本を、すこしずつ注文して購入することにです。

 今回入手した文庫のカバーには、次のようにありです。

「現在に至るも極端な好悪、明確な賞賛と顰蹙を呼び続ける問題の第一創作集、

三度目の復刊。」

 角川文庫「どうせ死ぬ身の一踊り」でありますが、最初は講談社、ついで新潮

で文庫となって、今回が三度目です。当方はどちらかの文庫を持っていたはずで

すが、これが見当たらずで、また買うことにでしました。

 角川文庫版を買いましたら、巻末に講談社文庫に寄せた坪内祐三さんの文章と

久世光彦さんのものが収録されていて、このようなおまけはうれしいものです。

それにしても、このそう長いとはいえない期間で三度の文庫化というのは、

ちょっとわけがありすぎです。

 まあしばらくは、西村賢太さんの文庫となっている小説本を探すことにいたし

ましょう。