仕込みは十分に

 図書館は本日でおしまいとなって、年明けは4日からだそうです。休みに

入る前に借り出しの枠いっぱいに本を借りることになりました。ほとんど読む

ことができないだろうなと思いながら、一冊くらいでも読めればいいではない

かと考えるようにしています・

 このほかに最近の新刊文庫なども買っていますので、仕込みは十分でありま

すね。(手帳につけている購入した本のリストを見てみましたら、今年は百冊

に届かないようです。記録していないものもありそうですが、それでもです。)

 いまのところ、図書館から借りたもので一番最後のものは西村賢太さんの本

でありました。

 今年の二月に突然亡くなった西村さんでありますが、亡くなってからでており

ますので存命であれば、このような形ででたかどうかです。

編集者とぶつかることをいとわない、小心で怖いもの知らずの西村さんですが、

追悼の特集をいち早くしたのは「本の雑誌」でありました。それに続いて、これ

が一冊になったのですが、これのほとんどは「小説現代」に連載でしたので、

単行本に収録されることもなく四年も経過していたことになります。

 それにしても「誰もいない文学館」というのは、言い得て妙なタイトルであり

まして、西村さんは、自分は忘れられたとしても、師匠の藤澤清造だけは忘れ

さられることのないよう作家活動を続けたのでありますね。

 今年は、図書館から借りて西村さんの小説をずいぶんと読んだことであります。

遺作となった「雨滴は続く」も読むことができたのですが、このあとに西村さん

の単行本に未収録のものが刊行されることはあるのでしょうか。