今年も「鮭児文学賞」

 なにかとお騒がせなトヨザキ社長による「鮭児書店」が、年に一度発表する

鮭児文学賞」(トヨザキ社長の極私的文学賞)も、とうとう第10回目をむか

えました。このくらい続きましたら、そろそろウィキに項目がたってもいいか

なと思うのですが、ほとんど話題にならないのは、残念なことです。

 このトヨザキ社長の「鮭児書店」というのが掲載されるのは、北海道新聞

ありまして、北海道にしか読者がいないのが背景にあるのでしょうが、この

鮭児文学賞」で検索をかけて、当方のブログが真っ先にあがってくるようで

は情けないこと、トヨザキ社長から「親愛なる道民の皆さん」と呼びかけられ

ている人々はもっと「鮭児文学賞」を拡散しなくてはです。

 それはさて、トヨザキ社長と小生の好みはちょっと違うのではありますが、

それでも社長が力をこめて推している作品は、気になることになります。

 トヨザキ社長の「鮭児書店」はほぼ年四回ほどであるらしく、今年にこの

欄でとりあげたものも「文学賞」の候補になっていたとのことですが、「今年

は候補に挙げられる傑作は目白押し、しかも冬休みを費やすのにぴったりの

大作揃い」とありです。

 ということで、惜しくも落選でも候補作としてあがっているのは、次のもの。

 

 どれもこれもとにかく長い小説であるようで、覚悟して読まなくてはいけない

ようです。「地図と拳」については、トヨザキ社長は来年1月発表の直木賞受賞

は「絶対、小川哲の『地図と拳』」と断言です。この結果はいかにですね。

 それで第10回「鮭児文学賞」の受賞作はといえば、この作品。

水平線

水平線

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 当方はまるで読んだことはない滝口悠生さんの作品ですが、トヨザキ社長は

「作者の融通無碍な語りに感服つかまつり候の巻。小説における最高峰の日本語

表現を味わうことができる」と最大限の誉め言葉です。

 簡単に読むことはできそうもない作品でありますが、一度手にとってみること

にしたいものです。