年齢をみてびっくり

 本日12月8日は、ジョン・レノンが射殺された日ということで記憶されて

いるようですが、もちろん開戦の日でありますね。本日はいくつかそれに関する

TV番組の放送があるようですが、もちろんほとんど目につかないところでひっそ

りと行われているようです。

 開戦の時は、もちろん当方は知らないのですが、ひどく皆さん高揚した気分に

なったようであります。どんな我慢をしてもこの戦いは勝ち抜かなくてはと思っ

たのですが、ずいぶんと我慢をしたにも関わらず、戦には破れて、その結果とし

て占領されることになったのであります。

 徹底した愛国者たちは、それからは徹底した民主主義者になることを誓ったの

でありますが、それだけ痛い目にあったということでありましょう。

 ということで、進駐軍を迎えることになって、兵士たちの慰安のために色々な

方策がとられたのですね。そのなかでも米軍慰問の演芸に焦点を絞って描いたの

が、青木深さんの「進駐軍を笑わせろ」となります。

 普通であれば、進駐軍慰問というと音楽のほうが、すぐに頭に浮かぶのですが、

青木さんは、博士論文をもとにした「めぐりあうものたちの群像」というのを、

すでに発表していて、こちらはサントリー学芸賞を受けているのでありました。

これは知らなかったな。

 本日は「進駐軍を笑わせろ」を手にしていたのですが、そのまえがきには次の

ようにありました。

「ちょっと前までは敵国だったアメリカの将兵を前に、ほかの誰のものでもない

おのれの体と才覚で鍛え上げた『芸』を披露し、それを飯のタネとして戦後の混

乱期を生き抜いた人たち。彼らのうち、とくに占領期に第一線で活躍した人びと

の多くは明治から大正初期のの生まれだったから、私が調査をはじめた2000年

頃にはすでにこの世を去っていた。それでもすこしチャンスは少し残っていた。

2001年から04年にかけて、幸運にも私は、戦後の米軍慰問ショーで演じた

何人かの方からは話を聞く機会に恵まれた。戦後三十年とう節目の年に生まれた私

は、その記憶をしっかりと受け継ぐには遅かったが、遅すぎるほどではなく、ぎり

ぎりの境目にいたわけだ。」

 戦後三十年に節目に生まれたとは、いったい何年生まれであるかでありますが、

1975年生まれとのことで、当方の年代であっても、そろそろ厳しかったと思う

のに、よくぞぎりぎりの境目に滑り込んだものであります。