一度リセットを

 そういえば図書館から借りている本の返却期限が到来しました。このところ

借り続けている本は、まるで読むことができていなくて、これはいつまで借りて

もだめであろうと思い、一度すべて返却してしまうことにです。また、そのうち

気分が向いたら、借りることにしましょう。

 いつも借りる時には、なんとか読むことができそうなものを選ぶのであります

がね。積読となっているものとか、新刊との競合がありまして、思うに任せない

ことです。

 本日に借りたものは、まるで脈絡のない、次の三冊であります。

 温又柔さんの小説集となります。温さんの小説は好みでありまして、図書館に

ありましたら、借りるようにしています。前作の「魯肉飯のさえずり」を読んで

いいなと思いました。この作品は、読み返しましょうと思いながら、そのままに

なっているのですが、たしか、この場でも話題にしたはずであります。

温さんは1980年生まれとありますので、当方の子どもと同年生まれでありまして、

作中に父親などが出てくるとすれば、当方と年代が近いのであるのかなです。

 「魯肉飯のさえずり」がよかったので、すこし期待することですが、こちらは

趣が違うようでありです。

 あとの二冊は、次のもの。

 進駐軍慰問について書いたものですが、タイトルに「演芸史」とありますよう

に音楽以外の、奇術とか神楽などにテーマを絞っての著述です。(最後の章にす

こしだけ音楽分野を話題としています。)

 当方が生まれたのは占領時代でありましたし、高校時代を過ごした町には米軍

が駐留していましたので、進駐軍というのは、けっこう身近な存在であったので

すよね。進駐軍というのは連合国で、当方の高校時代に駐留していたのは米軍で

あったのですが。

 脈絡なしでの三冊目は、これです。

 カタルーニャといえば、当方の世代にはオーウェルカタロニア讃歌」であり

ますね。スペインでも独自の文化を持つ地域でありまして、スペインからの独立

の動きもあると知ったのは、最近のことです。

 この本のあとがきを見ましたら、田澤さんは病気に侵されているとありまして、

余命いくばくもないような感じです。あらまと思って検索をしてみましたら、この

本がでてまもなくお亡くなりになったとありました。

 この本は、小さな言語に魅せられた田澤さんの遺著というよりも遺言書の趣の

ようであります。