ゴム長を買いに

 まだ雪の季節には早いとはいうものの、庭(畑)仕事でも着用しますゴム長が

ダメになってしまったことから、購入することにです。ホームセンターへと行って

みますと、ゴム長というのはなかなか奥の深い世界でありまして、安全靴仕様とか、

マリン用とか、温かさ優先とか、その使用目的によっていろいろな種類があります。

当方は畑仕事と除雪の時に履くのでありまして、安全靴仕様でなくてもいいかとか、

油まみれになることもないで、ごくごく普通のものを買うことにです。

 ゴム長を買ったお店の近くには、ブックオフがありまして、本日の買い物は楽しい

ものとなりました。いつものブックオフは予算ワンコインでありますが、本日も自分

用のものはその枠内におさまるようにです。

 この店で手にしたものでこれはほしいなと思ったのは新潮社からでている吉田健一

集成でありますね。何冊かあって、それはまずまずの値段なのですが、一冊だけは

750円という値段で、その巻には書架記とかが入っていて、とってもお得なんで

すが、吉田健一の文章を小さな活字の二段組の本で読めるとは思えないことで、買っ

てもどうにもならずです。

 そんなわけで本日に買ったものですが、これが安価でありました。

 ポプラ社で出していた新書形式のアンソロジーでありまして、あまり見かける

ことがなくて、そんなに売れなかったのではないかな。当方は長谷川四郎さんの

短編「鶴」がはいった巻を買っただけでしたが、これはなかなか意欲的なもので

ありまして、安価で入手できるなら、悩むことはなしです。

 普通でありましたら、こういう企画はそれなりに有名な人が作品のセレクトを

したということで、名前をだして、売るのでありますが、これについては、ほぼ

編集者が作り上げたもののようです。

 この本を買ったのは、山川方夫さんの「軍国歌謡集」が収録されているからで

ありますが、これを読む前に、ごくごく短い林芙美子さん、獅子文六さんの小説

を読んでしまうことにです。

 このような機会でなくては、林芙美子の小説「馬之文章」を読むこともなかっ

たでしょう。

ほとんど男性作家の貧乏物語のごとくでありますが、主人公は男性であるものの、

女性視点から描いたともいえずで、これが林芙美子流であるのかと思いました。

 売れない作家が仲間の作家にいわれて、一緒に小説を買ってもらおうと通信社

へと行くのでありますが、売れたら馬肉を買って帰るからと家をでたものの、

自分のものは売れずに、仲間のがすこしの金になって、それで酒を飲んでしまい、

自宅には手ぶらで帰ることになったという哀れな話です。

 女性作家らしいといえば、そのような亭主に期待せずに、妻が外に働きにでると

いうところでしょうか。

 林芙美子の「放浪記」くらいは読まなくてはいけないことです。