訃報あり

 本日の新聞に佐野眞一さんの訃報が掲載されていました。肺がんであったとの

ことで75歳でありました。

 なぜかもっと年長であると思っておりました。これはどうしてそのように思っ

たのかわかりませんが、若い頃よりライターとして活躍をしていたからなので

しょう。

 新聞には「東電OL殺人事件」が代表作のように見出しになっていましたが、

この作品は、いまだ読むにはいたっておりません。ちょうど、この事件の裁判が

進行しているときには、佐野さんは「ちくま」でコラムを連載していて、その時

が一番佐野さんとの距離が近かったのかもしれません。(「ちくま」のコラムは、

「劇薬時評 テレビ幻魔館」というものでしたが、筑摩からでているようです。)

 当方もこの場で、佐野さんの本を読んでいますと、何度か書いているのですが、

亡くなって読み返したいと思っているのは、「旅する巨人」でありましょうか。

佐野さんの本は、あちこちにバラバラに置かれているので、「旅する巨人」を

すぐに見つけ出すことはできそうもありませんが、厳しいドキュメンタリーで

知られる佐野さんも、渋沢敬三宮本常一のお二人に関してはオマージュしかない

という感じを受けましたです。

 まずは、この本を探してきて、すこしのぞいて見ることにいたしましょう。

 そういえば、図書館からみずのわ出版さんからでている宮本常一さんの「ふるさ

とを憶う」という冊子を借りておりまして、これに目を通してしまいましょうぞ。