アイドールかな

 本日は静かに一周忌を行うことになりです。あれから一年かでありますが、無事

に法事を終えることができて、すこしほっとすることにです。

 そんなわけで夜には、録画して見ることが出来ていなかったNHKBS放送の「アイ

ドル」(完全版)を一気に見ることになりです。

戦前から戦中にかけて新宿ムーラン・ルージュで活躍した明日待子さんをとりあげ

たドラマですが、当方はずいぶんと昔から、明日待子さんの名前は頭に入っていた

のでありますが、いったいどのような感じで人であったのかがわかっておりません

でした。

 明日待子さんは1920年生まれで、1999年に亡くなりましたので長命で、

札幌市に居住し、日本舞踊の指導をなさっていましたので、メディアにも登場する

ことが多く、その紹介には必ず若い頃は明日待子という名前でムーランにでていて

人気を博したとあるのでした。

 ちょうど、このドラマの放送の直前に、明日待子さんが結婚したお相手が経営し

ていた興行会社が業務破綻して話題となって、なんとなく不思議なシンクロを感じ

たことです。

 ドラマではありますが、ここでは戦前に誕生したレビューのアイドルとして描か

れていて、それこそ時代は違うものの「会いに行けるアイドル」として考えると、

今の人にもわかりやすいだろうという作りでした。

現代の会いに行けるアイドルは、ステージにあがっている皆がアイドル予備軍であ

るとすれば、明日さんの時代には、周りにはベテランさんなどもいて、センターに

入った明日さんだけが素人っぽさを売りにして、アイドルへとのぼりつめて行くと

スタイルでありました。

 客席の学生などは、制服にはちまきでありまして、あの時代にもこのようなオタ

クのようなスタイルの人はいたのでありましょうか。

 このようなドラマの、主人公役は顔がそんなに売れていないことが条件になりま

すでしょうが、すくなくても当方は、これは誰と思いながら見物していましたので、

そういうことからは制作側の思うツボであります。

 このドラマを見物してから、先月に角川文庫ででた本を手にしておりました。

そこには、次のように書かれているのでした。

「この頃のわたしは、アイドルという仕事が気になったいた。どうして世の中には

こんなにたくさんのアイドルがいて、オーディションには毎回何千人もの応募が来

るのか、それを知りたくてアイドルのオーディション現場に行ってみたいと思った。」

 素人がアイドルのオーディション現場を取材しようとしたら、オーディションに応

募するのが、一番の早道でということで、応募したら、どういうわけか絶対に合格

しないと思ったのに合格してしまったというのが、このあとに続くことになりです。

 著者は、BiSHのモモコグミカンパニーさんでありまして、インサイドから見た

アイドルの世界についての興味深いドキュメントとなります。