安いが高い、高いが安い。

 ここ何日かお天気がよろしくて、秋の行楽日和となりです。本日は郊外の放牧

場を会場に大規模イベントがあるのですが、コロナで何年かお休みになっていま

したが、ひさしぶりの開催で、きっと大勢の人が集まっているのでしょう。

 当方はひどい人混みは避けることにして、午前は庭仕事とトレーニング、午後

からは買い物となりました。

 このところ、家人のほうからブックオフへ行きたいという声があがりまして、

もちろん当方に異存はなしであります。基本は予算ワンコインということで、

選書を行うことにです。

 本日に購入したのは、定価の高いものがうんと安くて、それよりも安い定価の

ものが高い値付となっていました。それぞれの本のページ数や詰め込まれている

文字数からすると、こういうこともあるのかと思うことです。

 定価は安いが、ブックオフで高かったのは、次のものであります。

船出

船出

Amazon

 童話屋からでた辻征夫さんの文庫サイズの選詩集。辻征夫の詩集くらい読んで

おきなさいと言われたことがありで、これまで当方がなじんでいるのは「ゴーシュ

の肖像」くらいでありまして、あとは思潮社からのものを一冊と岩波文庫をもって

いるだけで、そろそろ読んでおかなくてはです。

 この本は、奥付けには1999年2月4日刊とありですが、この一年後2000年1月に

は亡くなったのでありますね。(亡くなって20年ほどで岩波文庫に入ることに

なるとは思ってもいなかった。)

 もう一冊は、角川「女性作家シリーズ」のものです。

 女性の作品のみを集めた全24巻のアンソロジーですが、主に昭和期以降に活躍

した作家などを収録ですが、その一巻目は野上弥生子円地文子幸田文の三人が

一緒です。単独で一巻となって人はいなくて、どなたかと同居しています。

本日に購入したのは、宇野千代瀬戸内寂聴のお二人で一巻となってました。

 手にしてみますと宇野さんは「おはん」と「刺す」と「生きてる私(抄)」が

瀬戸内さんは「鬼の栖」と「蘭を焼く」の二作が収録です。

 瀬戸内さんは多作でありまして、作品数は多く、文庫化されているものも多い

はずですが、なかなかこれが見当たらずなのですね。今回の二作は、持っていな

いことと、文庫で買うよりも安い値付けであったことから、ありがたく買わせて

もらうことにです。

 この二作ともに出家前の作品でありまして、その時代の小説をまずは読んでお

こうと思った次第です。