産地直送の本

 本日に注文してあった本ができあがったということで、版元から本が届きま

した。できたてのほやほやでありまして、さながら産地直送のような趣であり

ます。

 先週は編集工房ノアから届き、本日は編集グループSUREからであります。大阪

と京都で、関西ひいきの当方を喜ばせました。

 SUREの本は、新聞に広告がのることもないので、ここの本でお気に入りのもの

は、この場で紹介と宣伝をすることにしています。(頼まれたわけでもないのに

です。)

 ここから送っていただいた本日の本のちらしは、5月に写真を貼り付けておりま

した。

vzf12576.hatenablog.com  ということで、本日に届いたのは鶴見俊輔さんの「日本の地下水」という本に

なります。今はなき「思想の科学」に「日本の地下水」というタイトルで連載さ

れていたうち、鶴見さんのものを中心にまとめたものであります。

 冒頭におかれた文章は、1960年1月号のものですが、タイトルは「主婦と想像力

 函館文化」となっています。書き出しは、次のようになります。

「本のうけわたしをしている人が、本をわたす相手の人たちとじかに顔をあわせ、

話をするという立場を活用して、出版社や著者のくわだておよばぬような、いき

いきとしたサークル活動を組織することが、このごろよく見られる。」

 1960年代というのは、サークル活動の時代でありました。あちこちに文化活動、

とか読書サークルというのがありましたです。鶴見さんが紹介している活動は、

「本をうけわたしをしている人」がやっているもので、具体的には次のように書か

れています。

京都市の三月書房の若主人宍戸恭一の組織する『現代史研究』とか、岡山市

金指書店主人金指秀太郎の組織する『土曜』など」

 これらの書店がどのような活動をしていたかは、これに続いて書かれているので

すが、それは是非にSUREの本で確認してくださいです。

(1960年といえば、三月書房の宍戸恭一さんは若主人と言われたのですね。それ

から15年ほどした当方が三月書房に訪れるようになったときには、堂々の貫禄の

主人となっていて、たまに先代が帳場に座っていましたです。)

 この文章の表題は、函館文化となっているのですから、これはどうしてかなの

ですが、「市立函館図書館分館」での活動を取り上げているからであります。

それから60年を経て、最近の図書館の活動はどうなのでありましょうや。