本日はバラ話題で

 本日の朝刊に掲載の俳壇を見ていたら、高山れおなさん(あの金子兜太さんの

後任だそうです。)が選句の冒頭のものに目が行きました。

 表札はトーマス薔薇はエリザベス  三木市 内田幸子さん

 この句への選者のコメントは、次のものです。

「トーマス某氏が住む家にクイーン・エリザベスが咲き零れる。英語人名の対比が

巧妙。」

 英語人名の対比というのは、それはそうなんだけど、この作者さんがバラ好きで

あるとしたら、トーマスとエリザベスというのは、どちらも有名なバラの名前で

あるということもあって、それでニコッとしたはずなんですよね。

 もちろん、エリザベスというのは選者も言及しているクイーン・エリザベスで

ありましょう。そしてバラ愛好家がトーマスというと、これはグラハム・トーマス

しかないでしょうよ。

 エリザベスという名前に比べると、グラハム・トーマスのほうは知名度は低い

のですが、バラはとても人気の高いものです。

ちなみにグラハム・トーマスさんは、英国のバラ研究の大家で、ガーデンライター

でもあって、作出したデビッド・オースチンが信頼を寄せていた方だそうです。

 バラのクイーン・エリザベスは1954年に発表されて、その二年前に即位し

た女王の名前をいただき、めでたく1979年「殿堂入りのバラ」となっていま

す。グラハム・トーマスは1983年に発表されて、2000年に「殿堂入り」を

果たしています。

 エリザベスさんとトーマスさんというと、どちらも殿堂入りで人気の高いバラの

名前が、俳句の中に込められているという、ちょっと仕掛けのあるものでありま

すね。

 あまり良い写真はないのでありますが、我が家のクイーン・エリザベス(ピンク)

とグラハム・トーマス(黃色)を。

 エリザベスというか、女王陛下は今年は即位70年だそうで、これをプラチナ

ジュビリーというのを、はじめて知りました。そういえば、10年前の即位60年の

ダイアモンド・ジュビリーの年には、これを記念してデビッド・オースチンから

「ロイヤルジュビリー」というバラが発表されました。

 最近はカタログでの取り上げも小さくなっているようですが、我が家の庭には

よくマッチしています。来年あたりは、またプラチナジュビリーを記念したバラ

が売り出されるのでしょうか。