私信は届かないが

 本日の夕方、雨のなかを出先から戻ることになりです。気温が低いとことに

もって雨ですから肌寒いことでありまして、夜になってたまらずストーブをつけ

ることになりです。遊びにいって戻って風邪をひいてはいけませんです。

 帰宅したら郵便で岩波「図書」とか「明日の友」など定期刊行物と編集工房

ノアに注文してあった本(山田稔さんの新刊「シネマのある日常」)が届いて

おりました。

 届かないのは、当方が先週土曜日に高松で投函した絵葉書であります。この

ところの普通郵便はとどくまでに、どのくらいの日数がかかるのかわからない

ことでありまして、五月の大型連休中には、最大配達に8日も要することがあ

りといわれて、これは明治時代に逆戻りといわれたりしれいました。

 当方の感覚では高松からでありましたら、四日もあれば届くだろうと思った

のですが、これは甘かった。あした届いて五日目ということになります。

(もっとも現金封筒で送ったりしますと、自宅から関西まで翌日に届いたりす

るのでありますから、やればできるのでありますが、普通郵便にはそんな配慮

はしてくれないようです。)

 本日に届いたなかで、一番の大物は山田稔「シネマのある日常」でありました。

帯に「『シネマのある風景』につづく極私的シネマ日誌」とありますように、

山田さんが1992年から96年にかけて映画館で見た映画を同人誌「VIKING」に

連載したものを軸に、それに加筆・整理してまとめたものだそうです。

加筆したものには身辺雑記的なものがありとのことで、当方は、映画について

のものよりも、そちらのほうに興味があることです。

 そう思って、買ったままでほとんど読むことができていない「シネマのある

風景」をひっぱりだしてくることにです。山田さんが話題にして時代の映画は

ほとんど見ることができていないので、映画にかかわるところは、ピンとこない

のでありました。

 こちらの「シネマのある風景」のあとがきには、新聞社から映画についての文

章の連載を求められて、それを断ろうと思って担当の記者とあった時に、「きま

まに映画をみる楽しみくらい残しておきたいので」といって断ったつもりのあと

に、これじゃ相手に気の毒かと思い「私に書けるものといったら、身辺雑記のな

かにちょっと映画の話がでてくる程度のものですかね」と言葉をついだら、そこ

のところに記者さんが食いついてきて、「それでいいんです」と言われて、引き

受けてしまったとありました。

 ということで、こちらは山田さんの身辺雑記を楽しむことにいたしましょう。