さて、昨年はどのようなものを見たり、きいたり、買ったりしたのだろうと
いうことを手帖とかブログなどに記したものを振り返ることでメモすることに
です。
ほんとひどく忘れるようになっているものですから、図書館から借りていた
本などはタイトルを見ただけではどのような本であったのかも思いだすことが
できません。もちろん、借りただけに終わったせいであります。(メモをつけ
ていたら、忘れても安心といえるのかもしれません。)
とりあえず昨年に手にしたものから印象に残るものをです。
読んだなどとはとうていいえないのですが、とにかく最後のページまでめくり
ました。とにかくボリュームがありますので、内容が頭にはいらなくてもページ
をめくったという達成感がありです。
こういう本を、当方と年齢がいくつも変わらない人が書いたということに驚く
ことです。こうした本をずっと借りることができたというのが図書館のありがた
いことです。
トニー・ジャットに導かれて、その後継となる歴史家の著作を借りることにな
りました。
とかく自国に都合のいいように歴史の書き換えを行うというのは、強権国家の
わかりやすい特徴でありますが、定説となるものを後に残していくのが歴史家の
役割でありますね。
今年も新書新刊をいくらも読んではいないのに、独断で新書大賞はこれと決め
てしまいました。「サラ金の歴史」といいますが、その前史からのスタートで
このところが特に面白かったことです。当方の子どものころの親たちの金を融通
するのを見聞きしたり、仕事についた頃に仕事場で小金貸しのようなことをして
いる人を見かけたりしたので、そういうことがシステムとしての金融業となって
成長していったのと、日本の高度成長は並行しているというのが良くわかること
です。
昨年の「椿井文書」に引き続き、若手の書き手に光をあてる中公新書編集部は
褒められることです。