本日手にした本

 一日一度は河内紀さんの本を手にしましょうと思っていますが、最近手近に

おいているのは、文庫となった「消えた国 追われた人々」であります。

消えた国 追われた人々 (ちくま文庫)

消えた国 追われた人々 (ちくま文庫)

 

  すこしでもこれを読むための参考にならないかと、「独ソ戦」とか東ヨーロッパとユダ

ヤ系に関するものをのぞくようになっています。 

昨日に図書館から借りてきたのは、「ブラッド・ランド」でありました。著者はティモシー・

スナイダーであります。

  ずっと前から気になっていたのですが、やっと借りることになりました。著者の

ティモシー・スナイダーは、何年か前に読んだトニー・ジャットの「20世紀を考える」

の聞き役となっていたことで名前を知りました。 

20世紀を考える

20世紀を考える

 

  二十世紀の最大の不幸は、ナチスドイツとソビエトロシアによって引き起こされ

た大虐殺で、それの舞台となったのがティモシー・スナイダーが「流血地帯」と呼ぶ

ポーランド中央部からウクライナベラルーシ、バルト諸国、ロシア西部」の一帯と

なります。

 ナチスドイツは世界大戦の敗戦国でありますから、その虐殺というのはユダヤ

へのものを中心に戦争犯罪として摘発されることになったのですが、それじゃ

ソビエトロシアによる虐殺は、どのように裁かれたのでありましょうか。

 もちろん、ソビエトロシアは世界大戦の勝者でありますので、その責任を問われる

ことはなかったのでありますが、スターリンが亡くなって、ソビエトロシアという国が

消滅し、ロシアの過去の文書が公開されるようになって、やっと明らかになったこと

もあるようです。

 それにしても、このような過去があれば、ロシアとウクライナという国の関係がうま

くいくとは思えないことです。