図書館の企画、あなたもブックディレクターに参加して、小沢信男さんの
「通り過ぎた人々」に呼応する選書を行い、司書さんに展示していただくこと
になりました。
まさに「提案したるは彼にして採用したるは我らなり」でありまして、この
ようなのも小沢信男さんを追悼するにはふさわしい手法でありましょう。
今回の展示は、ほぼ一箱古本市と同じような箱におさめることになるのです
が、そういえばほとんど最初のころの一箱古本市に小沢さんは、河上進さんに
声をかけられて参加していたのでした。そんなこんなことを思いだしながらの
選書と展示であります。
レイアウトなどは司書さんのセンスにおまかせであります。当方がやればこのよ
うな形にはならなかったでしょう。砂時計は、彼女(司書さんは女性です)が調達
したもので、93歳で亡くなった小沢さんの生きた時間の隠喩でありましょうか。
当方は、ほぼ亡くなった人のものまとめたのでありますが、ただ一人野呂重雄
さんだけは健在であるはずで、それでも90歳になるのでした。野呂さんの本を
閉架からだして面陳できただけでも小沢さんに喜んでもらえるかもです。
野呂さんの本をこのように面陳してくれたのは司書さんで、このようにしたのは
書名と田村義也さんの装丁のおかげでしょうか。
写真をみていただければ、書名は読み取ることができるでありましょうが、今回
の「通り過ぎた人」は、次の方々でありました。
丸山薫(詩の師匠)、中野重治、佐多稲子、花田清輝、長谷川四郎、畔柳二美、
川崎彰彦、野呂重雄(新日本文学)、辻征夫(余白句会)、池内紀、坪内祐三、
小沢信男さんを加えて12人でありますが、なかなか良いではないですか。(まさ
しく自画自賛でありますね。)