本日も朝刊の「折々のことば」(鷲田清一さん)は、小沢信男さんのもの
を取り上げています。
「死んだ人は、さながら生きていた時のように死んでいる」(随想集「捨身な
ひと」から)とあります。
鷲田さんの紹介文は「作家の長谷川四郎は、ある文学会が催した展覧会に」で
始まります。ある文学会というのは、もちろん新日本文学会のことでありまして、
これの名前を出さないのは、特に他意はないのでありましょう。
当方は、鷲田さんが紹介していることばが、小沢さんの警句(といっていいの
かな)では一番好きでありまして、うろ覚えのままで、この場でも引用したこと
がありました。(当たらずとも遠からずの引用でした。)
さて、これが「捨身なひと」のどこにあったものであるのか、それがわかって
おりませんでした。本日にそれを探してみることにです。
それは「死者とのつきあい」という文章にありました。初出は「公評」1997年
1月号だそうです。小沢さんが70歳になろうという時に寄稿したものです。
ちょっと確認してみなくてはですが、この「公評」という雑誌をいただいた
ことがありまして、ひょっとするとこの初出誌で、当方はこのことばを知ったの
かもしれません。
その時に、このことばは、どなたかのものですかと問い合わせをして、いやあ
これは私のオリジナルというようなやりとりを交わしたような記憶もあること
です。
1997年くらいのやり取りでありましたら、ひょっとして手紙にでも残っていな
いかな。ちょっと探してみることにいたしましょう。