師走の話題 5

 企画した中川六平さんが死の床で「小沢信男にミロコマチコ、いい本になるぞ、
これは」といった本が、そろそろでるようです。ネット上には、これの書影が掲載され
ていますので、宣伝の意味も含めて、これの表紙を転載してみます。

 12月14日(これは討ち入りの日ですね。)が刊行予定となっているのですから、
そろそろ本は出来上がってきているのでしょうか。

捨身なひと

捨身なひと

 「小沢さん、ミロコマチコなんて知らないでしょね」と中川さんはいったようです
が、当方ははじめて聞く名前でありました。当方が知らないからといって、小沢さん
が知らないとは限りませんが、絵本作家としても活躍をされている方のようです。
 すこし大きくした表紙には、想像上の生き物かとも思うような絵があります。
下のほうには晶文社のマークである犀がいまして、これは犀を戯画したものではない
ですね。小さな文字で「babiroussa」とありますので、これで検索をしてみましたら、
バビルサ(シカイノシシ、鹿猪、Babyrousa babyrussa)という実在の動物であること
がわかりました。インドネシアスラウェシ島と周辺の島々に生息するブタに似た動物
だそうです。
 なぜこの動物かなですが、この動物のウィキペディアには余談として、次のように
ありました。
「上に伸びる牙は、弧を描いて後ろに曲がり、目の前に来る。そのまま伸びると頭に
突き刺さりそうな気がすることから、「最後には牙が頭に刺さって死に至る」との
うわさ話があり、そこから「自分の死を見つめる動物」という呼び名がある」
 そうか、それで「捨身なひと」の表紙絵に、この動物が使われたのか。