先日の遠征ではコンサート会場近くの書店によることができました。いつも
行っているところではないので、どこにどんな本があるのかよく分からずで、
チェックできたのは文庫、新書くらいでありまして、小説系の本はずいぶんと
隅っこの方に追いやられていて、しかも並んでいるのは少なかったのですが、
あれで全部であったのかな。小説などがコミックよりも売れないのはわかるけ
どもね。
文庫で買ったのは、昨日に話題にした「黒島伝治作品集」と徳田秋声「あら
くれ・新世帯」の二冊、いずれも岩波文庫でありました。
徳田秋声作品は、その昔に岩波文庫に収録されていたのですが、今回は再編
されて代表の二作品で一冊となったものです。このようなことでもなければ徳田
作品などは買うことはなかったでしょう。(文藝文庫などでしたら、値段が高く
て手が出ないことで)
こちらの徳田秋声文庫は、解説を佐伯一麦さんが書いているのが魅力でありま
して、そちらに釣られて購入を決めたのかもしれません。作品は読めなくても、
解説には目を通すことにいたしましょう。
このほかでは気になる岩波新書を一冊購入です。
あと何年かすれば独自路線を歩んでいたチトー率いるユーゴスラビアという
国家があったことは忘れられてしまうのでしょうが、優れたリーダーなのか、
独裁者なのかチトーなき後の混乱を思うと、自分とは関係のないところでの
独裁者というものを、おもわず肯定してしまいそうであります。
隣国にも非常に複雑な民族構成の国家があって、かの国も内戦が勃発したら、
一体どういうことになるのかなと、ユーゴとかロシアのその後のことを見ると
暗くなってしまうことです。