最近購入した本

 先日の仕事帰りにブックオフに立ち寄りまして105円の棚で、以下の三冊を購入せり
です。

 いまは岩波現代文庫に入っているようでありますが、当方は現代文庫よりも判型の
大きな同時代ライブラリー版が好みであります。岩波文庫の古いすこし縦長のものが
好みなのと通じるものです。一番は、すこし文字のポイントが大きいことでしょう。
 「咬ませ犬」というのは、無名のボクサーについてのノンフィクションとなります
が、「咬ませ犬」ですからね、ほとんど自虐的な響きがあることばです。
この同時代ライブラリー版の解説を、1997年当時文芸春秋社「文学界」編集部次長を
つとめていた「白石一文」さんが書いています。この白石さんは、それからまもなく
退社して作家専業となるのですが、このような文章を書く人でありましたか。
 二冊目は、次のもの。
キャッチャー・イン・ザ・ライ (ペーパーバック・エディション)

キャッチャー・イン・ザ・ライ (ペーパーバック・エディション)

 長いこと「ライ麦畑でつかまえて」という邦題で知られた作品でありますが、これ
の新訳がでた時には、ずいぶんと話題になりました。おくればせやっと手にすること
ができました。
 その昔に庄司薫がデビューしたときに、主人公の語りが、この作品との類似がいわ
れたことを思いだします。
この翻訳の最終ページには、次の文章があり。
「本書には訳者の解説が加えられる予定でしたが、原著者の要請により、また契約の
条項に基づき、それが不可能になりました。残念ですが、ご理解いただければ幸甚
です。  訳者」
 そういえば、サリンジャーという作家はいろいろと謎の多い作家でありました。
 最後の一冊は、105円になるのをじっと待っていたもの。
二流小説家 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

二流小説家 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

 
 ミステリは得意ではありませんが、この作品はずいぶんと評判が高いことですし、
「二流小説家」というタイトルにも惹かれます。もともとのタイトルには二流の
意味が含まれていないように思いますので、これはタイトルをつけた人の力で
ありましょうか。
 昔々にビートルズが「ペーパーバックライター」という曲のタイトルで、当方は
ペーパーバックという廉価本のことを知ったのですが、日本で、このペーパーバック
に一番近いのは、ポケットミステリーのシリーズでありますね。
 さて、この三冊を読む時間をどのように確保することにしましょう。