これから買う本

 出版者から届いたPR誌の、今月の新刊案内をみていましたら、何冊か楽しみなもの
がありました。問題は、刊行されたとしても当方が巡回する書店では出会うことがで
きないことでありまして、さて、どこで手にすることができるでありましょう。

古森のひみつ (岩波少年文庫)

古森のひみつ (岩波少年文庫)

 あと数日で刊行となるようですが、岩波書店のホームページをみましたら表紙写真
が掲載されていました。作者のディーノ・ブッツァーティは絵も描く人でありますの
で、ひょっとして表紙絵は作者によるものかと思いましたら、どうやら違うようであ
ります。
 少年文庫ではありますが、この作品は対象が中学生以上となっていますので、一般
むけに近いのでありましょう。この作品はどういうものなのでしょう。
 ブッツァーティは、そこそこ作品が翻訳されているのですが、やっと最近になって
文庫にはいりはじめていますが、もうすこし読みやすくなれば良いのにと思います。
今回の「古森のひみつ」は、たぶん初訳でいきなり少年文庫となったのでありましょ
う。今月号の「本の雑誌」は、「岩波少年文庫の秘密に迫る!?」というページがあ
り、岩波書店児童書編集担当の方が、「(少年文庫の)新刊ということでいうと、す
でに評価の定まっている現代の作家や作品の訳し下ろし、単行本からの文庫化、古典
クラスの新訳などが中心で、児童書の最新作をいきなり入れることはありません。」
と話をしていました。
 最近読んでいました堀江敏幸さんの「河岸忘日抄」は、作品の冒頭のところで
ブッツァーティの「K」という小説をフランス語に翻訳の文庫本で読むシーンがでて
きます。日本語のウィキペディアには、この作品のことがでてきませんし、「古森の
ひみつ」もあがっていないようです。