このところまるで映画を見物にいっておりません。別にコロナのせいでは
なくて、映画館に足を運ぶという気持ちがなくなっているようです。
これはいかんなと思っていましたら、TVで映画「鳩の撃退法」の広告をやって
いるのを目にしまして、あの作品をどのような作品にしたのかと気になりました。
「鳩の撃退法」は、もちろん佐藤正午さんの代表作の一つでありまして、わけ
のわからなさではこの作品が一番ではないのかなと、佐藤作品をいくつも読んで
いないのに思ったりです。
いわゆるメタフィクションというような手法をエンタメ作品に持ち込むという
高度な仕掛けで、読んでいるうちに引き込まれて、しかもわけがわからんという
ことになります。
小説の表層を流れる筋だけをなぞっても映画はできるのでしょうが、それだけ
だと佐藤正午作品の雰囲気にはならないように思いますので、脚本さんはどの
ように料理したのでしょう。
映画化にあわせて文庫本にも主演俳優さんのカバーがかかっているようです。
もたもたしていましたら、見逃しそうですが、さて行くことになるのか。
映画話題で、もう一つといえばニュースでジャン・ポール・ベルモンドが
亡くなったとありました。20代の頃にベルモンドの映画をそこそこ見まし
たです。代表作はゴダールの「勝手にしやがれ」「気狂いピエロ」なのでしょ
うが、こうした流れとあわせて「リオの男」のようなシリーズがありまして、
そちらのほうを楽しんだ記憶がありです。
最近は映画を見なくなっているせいもありまして、年をとってからの作品に
どういうものがあったのかわかっておりませんが、その昔(もう半世紀も前の
ことになるのか)は、今よりもずっとフランス映画が見られていたことです。