本日は映画館に足を運びました。このところ年に一度くらいしか行っていな
いという感じですが、そういう当方を動かしたのは佐藤正午さん原作による
映画「鳩の撃退法」でありました。
小説は文庫本になったのを機に読んだのでありますが、ほんと仕掛けが複雑
でありまして、最後のほうには何がなんだかわからんようになるものでして、
これをどうやって映画にするのかなというのが、足を運んだ理由です。
見てみましたら、映画はそれなりにうまく整理ができていまして、メタ
フィクションとしてのところは後ろにさげて、すこしでもストリーがあるもの
のように受け取ることができました。
小説でありましたら、もっと混乱するのですが、映画ではそういうわけには
いかないでしょうね。
当方は、ほとんど出演者とか監督についての情報もなしでありましたが、ひい
きの坂井真紀さんがでていたりして、これは喜びました。
エンディングのところで流れる音楽はだれだろうと、一番最後のほうにでる
クレジットをみましたら、これはキリンジ 堀込兄によるものです。そういえ
ば、先日にフジTV系の「Love Music」をみておりましたら、ゲストに堀込兄
がでて、最近の曲をやっていたのですが、その時に披露されていたものは、この
映画で使われたものでした。なるほどな。
うまくストリーを抽出して、それとないまぜになっているメタのところもさりげ
なくみせてくれて、これはこれくらいでいいのかな。
この作品を見て思い出すのでは、ずいぶんと昔にNHKでドラマ化された「虚無
への供物」でありまして、あの作品は、見事にミステリ仕立てになっておりまし
て、当時あのドラマを見ていた家人は、この事件の犯人は誰なのといってました。
それでもいいのでありますね。
本日の上映は、一日二回でありまして、１０人を超える人が入っていて、そこそ
こ若い人がいて、当方は最年長のほうでありました。ちょっと音声が聞き取りにく
かったのは、当方の耳のせいでありましょうか。
映画を見てから、小学館文庫の「鳩の撃退法」を探してみるのですが、いまだ
見つからず、どこに姿を隠したか。
