川崎といえば

 当方のブログで、川崎といえば川崎彰彦さんとなるのですが、本日の場合は

川崎市を話題にでありますね。

 先日に購入した磯辺涼さんの「ルポ 川崎」を読んでいるのですが、これが

とても興味深いことでありまして、思わずほんとかなと思うのですが、事実は

小説よりも奇なりであります。

 以前に「カセットテープミュージック」を見ておりましたら、たしかマキタさん

がいっていたと思うのですが、川崎のやんちゃなラップグループがあって、来年も

活動できているかどうかわからないけども、これは注目といってました。

たぶん、マキタさんが注目しているようなグループが登場し、そのグループが

生まれ育った背景が、ルポ川崎では紹介されています。

 この本の帯には、「ここに地獄か?」とあるのですが、ひどい生育環境のなか

で育って、ラップを通じて自分たちの世界を開いていく、希望をつかむという話

であります。もちろん、みながうまくいくわけではないのですが。

 これを読んで似ているなと思ったのは「ヤンキーと地元」でありますが、こち

らのほうは、沖縄という場所の歴史と現在がからんでいて、これは違った世界の

話だなと思ったりしてしまうのですが、それと比べると川崎のほうは、おおかれ

すくなかれどこのまちにもある話でありましょう。 

 もっとも日本の社会はすっかりパワーを失ってしまって、こうした荒々しさは

姿を消してしまっているようにも思います。少なくとも当方の子どものころまで

は、こうした猥雑さはどこのまちにもあったこのように思います。

 そういう猥雑さを今にまだ残しているというのが、川崎というまちの可能性で

あるのかもしれません。

 このルポ川崎には、当方とほぼ同学年の友川カズキが取り上げられていて、こ

のように生活することができるのは、心強いことではありませんか。

ルポ川崎 (新潮文庫 い 139-1)

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  • 発売日: 2021/04/26
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ヤンキーと地元 (単行本)

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